第3章

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まぁ、早い話が・・・この貴重な連休の間、ずーっと実りのない城崎さんの妄想に励んでいた・・・という事だ。 ああ、私ったら・・・何て、幼気(いたいけ)な。 子供が親に褒められようとする気持ちが、今なら分かる! 「よーし!今日は、おトイレの照明までピッカピカに磨いてやるぞー!」 そして、城崎さんが褒めてくれたら、言ってやるんだ。 「あの時は、暴言を吐いてしまってごめんなさい。」って。 「だから、私の事、嫌いにならないで下さい。」って。 ・・・ん? 嫌いにならないで下さい? 私・・・本当は、どう思っているんだろう? どうしてこんなに、城崎さんに嫌われるのがイヤなんだろう? これが恋なのか、何なのか・・・本当は、自分でもよく分からない。 ・・・恋、なんて。 ふと、頭の中に、2年前の苦い記憶が蘇った・・・
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