第1章

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自室のベッドの上で、光は頭を抱えた。 彼は良い子だ。 学校のアイドル的存在なのに、ちっとも偉ぶったりしない。 気さくに話しかけてくるし部活に熱心だし、光が困っているときは率先して手を貸してくれる。 ただし、その度に女子たちの視線が突き刺さってくるのだが。 「……だけど」 恋愛感情があるかと言われれば、それは別問題だ。 だとしたら、どう返せばいいのだろう? 無下にしたのがバレたら、女子に何をされるか分からない。 しかし彼を受け入れてしまうのは、それよりもっと怖かった。 光は唇を噛み、強張った指で文字を打ち込む。 願わくば、彼がこのことを永遠の秘密としてくれますように。
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