第1章

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それからは、ツネさんが優しく教えてくれたお陰で裁縫もそれなりに上達した。 着物も一人で着れるようにまで成長した。 白茜が過去にきてから1ヶ月がすぎようとしていた。 「白茜。君がここへきたときに、私の友人と会ってみないかと言っていたのは覚えているか?」 近藤が白茜の部屋へ訪れ、開口一番にそう告げる。 「あぁ、はい。覚えてますよ。」 「その彼がな、漸くまたこの道場に遊びにきたんでな。あとでこの部屋に来てもらうようにする。少し話をしてもらうといい。」 「は、はい…。わかりました。」 近藤はそれだけいうと部屋を出ていった。 ここの人たちは優しい。 だから自分の気持ち悪さをわすれていた。 どう拒絶されるか…。 それだけが心配だった。 トントンと襖がなり、白茜は肩をあげびくついた。 「勝ちゃんの友人の者だが…入ってもいいか?」 「はっはい!」
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