第1章

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真っ白い髪、真っ白い肌、真っ赤に輝く目。   それが私、金幡白茜(カネハタハクア)12歳。 私が生まれたときにお父さんがつけた名前だ。 白い色素はアルビノという病気だ。 先天性で真っ白い肌をし、目は黒い色素が無く目の血管が透けて赤く見える。 2万人に1人の確率で発症する病気だ。 お母さんは私を生んだときに死んでしまった。 もともと体が弱かったため私を生むのを周囲に反対されたが、反対を押しきって私を生んでくれた。 お父さんも私が6歳のときに死んだ。 それから小学生時代は祖母のもとでくらして、今日から中学校に入学する。 学校では、よくいじめられた。 私はなにもしていない。 でも、自分とちがうということは、気持ち悪い対象なのだ。 私は日光や電灯をみると目がいたくなる。 そのため、普段は帽子を深くかぶり、あまり外にはでなかった。 学校の人からすれば、それは容易に気持ち悪い対象だったのだ。
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