第1章

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「……ん」 目を覚ますとそこは古い民家だった。 畳に敷いた布団に寝かされており、住宅街にこんなお家あったんだな…。 介抱してくれたみたいだし、お礼をしなきゃ…。 勢いよく立ち上がったらまた頭がくらっとなり膝をついてしまう。 そのときちょうど襖が開いた。 「あ、起きていたんですね。…って、大丈夫ですか?倒れてたんです。無理しないでください!」 襖から入ってきたのは私より少し歳上の少年だった。 私の腰に手をやり、布団に寝かせてくれる。 「あ、あの、ありがとうございます。ご迷惑も、かけちゃって。」 「いえ。それにしても、言葉通じるんですね。異人の方…ですよね?」 「え?」 異人…ってなに? あ、でも言葉が通じるっていってるから外国人だと思われてるのかな。 慣れっこだけど、やっぱり少し傷つくな。 「私、日本人です。この髪と肌と目はアルビノっていう病気でこうなってるんです。」 「え、そうなんですか?格好も見かけないような形してますし、てっきり異人の方だと思いました。」 格好?は、普通だと思うんだけどな。 え、もしかしてダサい!?たしかにパーカーだけどさ…。 …って、よく見たらこの人袴きてる。 私よりあなたのが珍しいと思うんだけどな…。 「私からすれば、あなたの方が見かけない服装だと思うんですけど…いや、袴はしってますけど。」 「え、なにいってるんですか?着物以外になにを着ろっていうんですか!日本人はみんな着物や袴を着てますよ。」
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