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「ん?どうしました?」
「あ、…いや。い、家がとても遠くて。どうやって帰ろうかな…って?そんな感じのこと考えてました。」
「そんなに遠いんですか?」
「はい。…帰れるかもわかりません。…どぉしよぅ…」
距離だけならともかく、時間の越え方なんて知らない白茜。
打つすべなしと項垂れた。
「どうやってここにきたんですか?」
「わからない。気づいたらここにいたんです。」
「困ったなぁ…、あ!そうだ!近藤さんにお願いして、しばらくここに泊めてもらえばいいんですよ!ね?それなら家の心配はしなくてもいいですし。かくいう僕も、弟子としてここに住まわせてもらってますし」
「近藤さん…?」
「えぇ!どうせあなたが起きたら教えてくれと言われてましたし、ついでにいってきちゃいますよ!って、あぁ…あの、お名前伺ってもいいですか?」
「白茜。白いあかねで白茜っていいます。」
「白茜…。いい名です。ぴったりですね。じゃあいってきますね!」
にこっと屈託のない笑顔で障子の向こうをかけていった。
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