第1章
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あの人は、確かにこの道を行った。 でも、人がいる気配すら全くない。 (引き返そう。) そう思った時だった。 わずかな光が前方から溢れたきた。 それは不安しかなかった俺の心に勇気の灯火となって注がれた。 一歩、また一歩と、俺は歩みを進める。 そのたびに、光が大きくなり、近づいてきた。 俺は走った。 なんだか、走りたい気分だった。
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