2人が本棚に入れています
本棚に追加
一週間前
俺は三年間付き合った彼女に別れを告げた
理由は一人で居たいからだ
『一人で居たいから別れよう?そんなことの為に別れるの!?』
『私は所詮その程度だったの!?』
と涙目になりながら喋る彼女に
「あぁ…そうだ」
と言い
無理やり別れた
しかし
今となっては何てバカな事をしたのだろうと思う
まぁ、まさかこんな事になるとは夢にも思わなかったけどね
五日前
つまり別れた次の日の事だが
学校に彼女の姿は無かった
周りの奴等に聞いても知らないと言う
四日前
いきなりそのメールは来た
彼女から
題名 ねぇ?
本文
私を見てくれない貴方何て要らないわ
物言わぬ人形にして
一生離さない
今会いに行きます。
これには背筋が凍った
ここにいては殺される
くそっ逃げるしか!
♪~
メールが来た
息をのみ
確認する
彼女からのメールだ
題名 もうすぐ
本文
今貴方の家の近くのコンビニ付近よ
もうすぐ会えるわね
再び背筋が凍った
確かに俺の家から約500m程離れた場所にコンビニがある
来る
奴が来る
来たら最期
殺される事は確定だろう
こうなったら荷物を持って遠出しよう
最低限生活に必要なもの以外置いてきぼりになってしまうが
自分の命には変えられない
直ぐに貯金を確認
ガキの頃から貯めてた金と
高一から始めたバイト金
合わせて20万程
時給800円のバイト死ぬ思いで毎日働いた甲斐があった
それと
これまた高一の時買った
原チャリ
あれを移動手段にしよう
完璧だ
♪~
またメールだ
彼女から
題名 目の前
本文
今貴方の家の目の前にいます。
待っててね
安心仕切っていたがまた緊張が走った
どうする…
ガチャ…
なんで鍵が空いたんだ!?
もしか合鍵か?
ヤベェ逃げよう
ガラガラ…
ヒュッ
あ、ここ二階だった
ぐしゃ!
くそ痛い
強く打ったが幸いにも骨折等はしていない
だがくそ痛い
速く逃げよう
車庫から原チャリを取りだし、エンジンを掛けた
すると玄関のドアが開き
彼女が出てきた
「あ、ここにいたの?逃げようとするなんてダメじゃない♪」
俺は彼女に心の底から恐怖した
こいつ…楽しんでやがる
アクセルを全開にして
何とか逃げた
その後度々彼女からメールが来たが
居場所がまだバレていないらしい
だが目撃情報等を頼りにし、確実に近づいて来ていた
そして今日に至る
今目の前に彼女がいる
最初のコメントを投稿しよう!