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キャッキャと嬉しそうに飛び跳ねるファイネスト君を見て、いらつきが少し緩和された気がした
なるほど、癒し系か
甘やかしはしないがな
私はファイネスト君の襟を掴み、先生の元に行く
魔武器の報告を終え、ここまで来たら使い魔召喚にも付き合うよ
ル「楽しみだな!!!」
ア「付き合うというより強制だった」
巻き込まれたんだよこっち見んな
単純馬鹿なルイとは、小さい頃から付き合いがあるけど…やたらめったら首を突っ込むルイに毎回巻き込まれる
逃げても追いかけてくるから諦めた
ノ「…何が出るかな、藍原さん」
ル「何が出ると思う!?」
ア「私が何でも知ってると思うなよ」
どんだけ種族豊富だと思ってるの
まあでも、魔力量とかそういうの関係ないから、差し詰め上級辺りは出てくるんじゃないの?
魔法陣に立ち、ソワソワとしながら此方を何度も見るファイネストくんにとりあえず親指を立てた
「落ちこぼれが何を出すか楽しみだね」
ア「お前あいつの事絶対大好きだろ」
腕組みをした私の隣に、またも現れたナルシスト君と愉快な馬鹿達
本当は気になって仕方ないんだろ
「何を言うんだ藍原くん、僕は彼がどんな醜態を晒すか見物だと思っただけさ」
ル「え、ノア絶対凄いの出すぜ!!!」
「はは!ぬかしおる」
ア「お前がぬかしおるわ」
この若さでそんな台詞ぬかす輩がいる事に対してワロタ
まあでも、凄いのはくるかもね
ア「…使い魔召喚って、魔力量とか関係ないわけ。その人の中にある潜在能力を見て選抜されるから、彼が本当に落ちこぼれなのかはこれ見てから決めれば?」
ル「キツイ口調なのにさり気なくノアを庇うアリスかっけぇ!!」
ア「わかったお前は黙ってろ」
私の言葉に対し、ナルシ達は気にくわなさそうな顔で離れた場所にうつる
その間、ずっとソワソワして未だに使い魔召喚を始めないファイネスト君に私は目を細めた
やり方がわからないとかはもうないよな
そんな念を送れば、ファイネスト君は勢いよく顔を上げ、私に向かって口を開いた
ノ「何が出ると思いますか?」
ア「ぶん殴るよ」
まだそこで止まってたのかよ
珍しく、人の今後を心配したわたしだった
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