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死死死死死死死死死死死……。
延々と「死」と書かれたメール。
自動でスクロールしている。
そして一番下に漸くたどり着くとそこには添付画像がついていた。
見覚えのある後姿。
そいつが振り返る。
……俺だ。
顔から血を流す俺がこちらを見て笑っている。
居ても立っても居られなくなった俺は家から飛び出した。
そして……。
事故にあった。
事故にあった俺の顔は画像の顔と全く同じになっていた。
血まみれの俺は知らない土地をさ迷い歩く。
……ここは何処だ?
あ、奥から誰か手招きしてる。
きっとあそこに出口がある。
俺は招かれる方へテクテクと歩いていく。
俺の歩いた後は転々と血の道ができている。
――それ以上進んでは駄目だ――
聞きなれた声がこだまする。
瞬間、俺はハッとする。
俺が今いる場所は霧がかかって何も見えない。
この場所は来てはいけない場所だと本能が告げる。
俺は俺自身がつけた血の道を辿り戻ってゆく。
そして俺の記憶は途絶えた。
…………。
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