学校に行くまでの間

14/21
前へ
/96ページ
次へ
ーーーーー 「瞬凪!」 アルベルトは槍を振り上げ、素早く降り下ろし、 「・・・降り下ろしからの切り上げ。なら当たらなっ!?」 切り上げが来ない!? 手に槍が握られていないって!? 「よそ見をするな!」 「まずった」 降り上がっているアルベルトの手にはなにも握ってはいない。 だが、手に渦巻いているものが何かは分かった。 「風の刃か」 「切り裂け!」 咄嗟に腕をクロスしてガードする。 ギイィィィン!! 風の刃が銀龍の籠手に触れ激しい金属音を響かせ、 「ッ!」 私の頬を小さく裂いた。 「・・・」 私は頬に触れ指先に付いた血を見る。 「よっしゃ!まず一撃!!」 目の前でガッツポーズをアルベルトがいるがそれどころではない。 姉の教え、 『女を傷つける男は敵だ。容赦はするな』 「・・・殲滅する」
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

231人が本棚に入れています
本棚に追加