五里霧中編_壱

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五里霧中編_壱

  幾分も経たないうちに結が現れた。 結に言われるまま、いくつかの身体検査を受ける。 とはいっても、 自力で立とうとすると、よろめくほどの体たらく・・・ 結は一通り終えると、点滴を始めた。 難しい表情をしている結に私は切り出す。 「あの・・・、 今週はムリでも、来週から仕事にいけるかしら? 年末までに仕上げなきゃならないことがあるの。」 結はすぐにはそれに答えず、人払いをしてから向き直る。 「由紀さん。」
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