五里霧中編_壱

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  結の真剣な眼差しに私は根負けした。 ・・・・・・・・・こういう結には、絶対に敵わない。 私は別の質問をする。 「・・・・分かりました。 ですが、1度、会社の状況を調べさせてください。 確かに、この体たらくの身体でやれることは 少ないとは思いますが、放り出す事ができない仕事なんです。 今の私にできることを探したい。」 結はきっぱりと命じる。 「仕事のことは、当分、すっぱりと忘れ、治療に専念しましょう。」 反論をあげようとした私に結は笑った。 「・・・・・・・・と、いつもなら、言うんですがね。」
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