第1章

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「何!?この点数は!!だいたいあんたはいつもテスト前だっていうのに怠けすぎなのよ!!今が大事な時期なんだって自覚ある?中高一貫校だからってのんきにしてたら外部生にこされるわよ。まったく…」 いつもの、もう聞きあきた説教。 でも、今日はいつもと少し違った。 「もうあんたが自分ひとりで成績あげるのは不可能ね。 塾に行ってもらうわ」 「えっ!?」 ちょっと待って、塾って言った!?今! 「駄目っ!無理っ!! 部活出たいもん!!」 「出ればいいじゃない。 私もあの涼華が運動部で、しかも水球を3年も続けてるなんておもっても見なかったわ。」 う゛…… 私はもともと運動がにかてで超インドア派なのだ。 それでも水球部を選んだのは、チームプレーの競技で、ほとんどの人が初心者からはじめる部活だったからだ。 今ではレギュラーで頑張っている。 「せっかくはじめたんだから最後までやればいいと思ってるわ。 その後に行くのよ。」 「嘘でしょ… 嫌っ! 行きたくない!!」 「じゃあ… 部活休部する?」 !? 「それは絶対嫌っ!」 「じゃ、決まりね!」 と言うなりお母さんは電話をはじめた。 「あっもしもし。先日ご連絡させていただいた柴崎ですけれども………」 お母さん… 最初からいれるつもりで電話してたなんて!! かくして私は大手個別指導塾に通うことになったのです。
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