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「サレストの力を移す……? 伊波に、そんなことができるのか」
『ハドラスは、私とはまた違う、いくつかの特殊な能力を持っています。ただ、めったなことでは、ハドラスはその力を使おうとはしませんけどね。なぜだかわかりますか?』
九鬼は、意味ありげにオレを見た。
『サレストの力を他の人間に移すのは、ハドラスにとっても、決して楽な作業ではありません。体力を激しく消耗する上に――ハドラス自身も、次の世では、ハドラスとしての能力を失ってしまうんです』
「え……!」
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