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もし、伊波が真剣に、ハドラスの力を手放したいと思っていたとしても、オレたちにそれを責める権利はない。
伊波本人がどう考えているかはわからないが……でも、本当に九鬼の言うとおりになってしまったとしたら。
オレたちは、次に生まれ変わっても、もうお互いのことがわからなくなってしまう。そう考えると、急に怖くなった。
『次の世でハドラスに会えないのが、そんなにつらいですか』
オレの胸の内を見すかすように、九鬼が言った。
『あなたはやっぱり、ハドラスのことが好きなんじゃないですか? だったら、さっさとハドラスのところへ行けばいいのに。
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