第1話

断酒１日目

朝起きると口からアルコールを濃縮したような匂いがする。
今日から飲まない。
そう決心して家を出た。

仕事中、一回だけ件の上司の態度にキレそうになるもそれは自分に向いていたものではないことに気づき、受け流せた。

仕事終わり、コンビニやスーパーに寄ると小腹を満たす軽食と、当たり前のように酒を買っていたが今日は朝から２リットルの水を飲むことだけですませた。

まっすぐ家に帰り、息子、妻に迎えられる。
食卓は戦場だった。食欲と好奇心により沢山食べ、自分でやろうと手で掴み、口に入れたり掲げてみたり。
手にとったご飯を、私たちの口まで運んであ～ん、してくれる。パクッと食べてみると気に入ったようで何回も食べさせてくれた。

親の真似っこをする姿は愛らしくとても感動した。最近、どんどん色々なことができるようになったことが、本当に嬉しいと思う。