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時は遡って三日前…
【大学】
いつものように碧羽は昼食を中庭で一人で食べていた。
「ボッチもデジャブか」
碧羽はふと呟いた。
「先輩のボッチ弁当は絵になりますね。どうして先輩はいつも一人なんですか?ふふっ」
背後から聞き慣れた声がした。
この何とも言えない煽りをしてくる後輩は一人しかいない。
「……。やっぱり景か。今日はどうしたんだ?」
碧羽は少し呆れたような表情で景の方へ振り返る。
景はニヤリと笑い
「暇だったので先輩を誂(からか)いに来ました。お邪魔したようなら謝りますよ」
「悪びれてるようにも見えないし、反省の気持ちは一切無いだろ。それで本当の用事は何なんだ?」
碧羽はそう言って真剣な眼差しで景を見る。
「そんなに怖い顔しないで下さいよ。あやたかからの伝言です」
景は声のトーンを落として碧羽に告げた。
最近あやたかは景を情報伝達として使っている。お陰さまで携帯電話への連絡は少なくなっている。
景への負担は計り知れないが、そこは罰ということで置いておこう。
「今夜9時にあやたかの家に来てください」
小声でそう言ってから……
「たまにはサークルに来てくださいね」
そう言って景は行ってしまった。
碧羽は去っていく景の後ろ姿を眺めた後、残っている弁当へ視線を移した。
「仕事か、あのときに比べればどんな仕事も楽に思えるな」
そう言ってから残りの弁当を食べた。
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