男性不信

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「レミちゃん、かわいいね...」 「レミ、最高だよ」 「なんでそんなにかわいいの?」 男の人は、一生懸命腰を振る。 あたしは、一生懸命喘ぐ。 息を荒げながら、男があたしに聞く。 「きもちいい?」 あたしも息を荒げながら消え入りそうな切なげな声で答える。 「うん...レミおかしくなっちゃう。」 汗と唾液と、流し忘れたローションでめちゃくちゃになりながら、夢中で抱き合う男女。 夢中で抱き合う客と風俗嬢。 いや、夢中なのは客だけ。 あたしは常に次の反応を考えてる。 どんな声で、 どんな顔で、 どんな台詞を吐けば、 この男は満足するだろう? 客と対面してから80分という限られた時間。 この短い時間でどうやってレミという女に夢中にさせるか。 容姿端麗なキャストの多いこの店で、どうすればレミという女をこの男に刻みつけられるか。 コンプレックスの塊であるあたしは、そればかり考えている。
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