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その日の朝は、お互いにくすぐったい目覚めだった。
気恥ずかしかったが、求める様にキスをし、ピタリと身体を合わせる。
「メグミ・・・。」
「彼氏とは、別れたの?」
「ええ、メグミのおかげで。」
ちゅっちゅ、と顔や首筋にキスをしながら会話をした。
まるで、離れていた時間を埋めるように求め合う。
「エミリー・・今度は待っててくれる?」
「・・・何を?いつまで?」
「そんなに、遅くはならないと思う。2カ月、以内には。どうしてもケリを付けたい事があって。」
「終わったら・・・好きって言ってくれる?」
「うん。真剣に・・交際を申し込む。だから、待ってて欲しい。」
断る理由はなかった。
ゆっくりと最後のキスを交わし、乾いた服を着て自分の車へ乗り込むエミリー。
手を振り見送るメグミを目に焼き付け、一転して温まった心を噛み締めながら、車を走らせた。
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