それぞれの再会

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中学から一緒の友人達はメグミを知っている。 バスケのエースで、人気者だったメグミはいつも誰かに囲まれ、キラキラと輝いていた。 だが高校を入学してすぐにメグミは1年間どこかへ消えてしまった。 留学という名の下に。 「メグミ、もうバスケしないのね。」 友人のスペンサーもまたメグミと同じ中学出身。 「そうなの?」 「エミリー仲良かったじゃない。知らなかったの?」 「1年の空間は、大きいわ。」 「喧嘩したの?」 「・・・私が、突き放したの。」 それ以上は話す気もおきず、心配そうなスペンサーに強張った笑みを見せる事しか出来なかった。 そう突き放したのは自分。 そして、その後彼女はいなくなってしまった。 「いつでも話、聞くから。」 「ありがとう・・。」 しっかり者で頭が良いスペンサー。いつもお姉さんのような存在。 それでも、まだ話す決心はつかなかった。
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