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イダイナルハハ
事業に失敗し、莫大な借金を抱えた。家も失い、妻には逃げられ、友人も俺から離れて行った。何もかも失った俺に残っているのは、莫大な借金と着ている服と契約の切れたスマホのみ。途方に暮れた俺は、それまで暮らしてきた街の景色を高層ビルの屋上から静かに見下ろしていた。
「諦めちゃダメだ。人間は命さえあれば何度だってやり直せるんだ」
母からメールが届く。俺は涙した。そうだ。命さえあれば何度だってやり直せる。母の生前の口癖だ。
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