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「土方くん、そのプレゼントを下さい」
「…質にでも入れるつもりか。まあ、構わねぇが」
「違ぇって。お前の気持ち、プレゼントごと受けとるってこった」
そう、喧嘩しなければ、もしかしたら喧嘩していた時も俺はコイツが気になって仕方がなかったんじゃないか。
「は、何、言って」
「だから、これから好き合っていけたらってこと」
まだ俺は完全には自分の気持ちに気付いていないのかもしれない。しかしそれでも変わらないことは、俺は土方をもっと知りたいと思っていることだ。
俺の言葉に開いた口が閉まらないというよりパクパクして真っ赤になって驚いている土方のその顔と言ったら、S心をくすぐるには充分なもので。
きっと俺はいやらしい顔をしていたのだろう、土方は怒ったように眉を吊り上げらせると懐にしまっていたプレゼントを俺の懐に無理やり捩じ込んで走っていってしまった。
「質に入れたら、ただじゃおかねぇからな!」
「はいはい、また会おうねー」
誕生日ってのも悪くないと思った、昼過ぎの出来事。
Fin
→後日談
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