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パーマの効いた金髪の髪で明らかに日本人じゃない白い肌と青い目をしている。
制服はうちの物で、体格も見た目も同級生っぽいけど、一般人に見えない。
「私が……罪を……何をしたの?」
やつれ気味な私の声。
彼は誰なのか。
私は心底彼に興味が無いのだと、声から分かった。
彼に関する情報は、今の私にとって、どうでもよかったから。
それよりも、こうなった理由が知りたい。
「君は今まで、同じ罪を何度も犯してきたんだ」
「…………」
思い当たらない。
私は馬鹿だけど、犯罪なんて犯したことなんて一度も無いはず。
もうわけが分からない。
「君の罪は『後回し』」
「……後回し? もったいぶってるつもりなの?」
「そうじゃないよ。『後回し』をしてきたことが君の罪だ」
「はい?」
「それにまた君は一つ、後回しにしてきたみたいだね」
この人は何を言ってるの?
「じゃあまたいつか」
金髪の男子生徒は廊下を階段の方に曲がって、私の視界から消えた。
そして入れ替わるようにそこから瑞樹達三人が走ってきた。
「りな!」
心配そうに瑞樹は私の前まで走ってきた。
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