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こんな感じで私達四人は三ヶ月間友達をやっているわけだ。
「りいな。物理の宿題やったか?」
教室で自分の席に座っていると良く耳にする男子の声が聞こえた。
「ごちそうさまです」
「もう遠慮が見えないな」
眼鏡君……じゃなくて優希にはほぼほぼ毎日私は宿題を見せてもらってる。
少しだけ申し訳なくなってきた。
「見せてあげたい気持ちは山々なんだが、宿題をやったノートも問題集も家に忘れてな。見せてやれないんだ」
「うそーん」
「とりあえず、英語だけ写しとけ」
「英語はやってきたよ!」
私はドヤ顔で言ってやった。
「……珍しいな」
「なんか泣きそう!」
「とりあえず。問題集忘れたから貸してほしいんだけど」
「あそっか。ちょっと待ってね」
私は床に置かれた自分のカバンを探った。
一分後。
「私いつも宿題やらないから忘れてきたっぽい」
「……良く探したか?」
いきなり優希の顔が恐くなった気がした。
「……うん」
私はそう言いながらもう一度自分のカバンを探った。
「もう探さなくていい」
「……え?」
やばい?
いつの間にか私……優希に悪いことしちゃった?
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