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駆け足で屋上に来たせいで息が切れる。
勿論、屋上に誰も居ない事を確認して、ようやく何時もの席に座ると携帯のメールを開いた。
「何だよこれ………………気味が悪い」
メールに文章は無かった。ただ一枚の画像が張り付けられていた。
フェルトで出来た人形の写真だった。それは何処にでも有る子どもが遊ぶための人形である。
しかし、その人形の左足が無く。足の付け根の部分には足の代わりの如く、ハサミがまるでダーツの矢の如く突き刺さっていた。
そしてそれだけでは無い。まるで血を模したかのように人形のハサミに赤い糸が幾重にも絡まっていた。
「悪戯にしては度が過ぎるな」
そう呟いたが何処か胸騒ぎが止まらず、何か良くない事の前兆に思えた。
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