予知メール

出会い

　それは一週間前から起こった出来事だった。

　気が付けば何時しか子供も大きくなり、妻との関係も冷え切った物となっていた。

　そんなある日、仕事中には滅多になる事のない携帯のメールが鳴っている事に気付いた。

　そのメールの内容は”貴方は明日、告白を受けます”と言った悪戯めいたものだった。

　きっと会社後輩からの悪戯だろうと私は思っていた。

　私は一言で言ってしまえば冴えない中年である。

　あまりの情けなさに、自嘲してしまう。

　例え、冴えないとはいえ、これまで真面目一辺倒でやってきた人間である。

　こんなタチの悪い悪戯をされるまでに、会社ですら自分の居場所はないのかと自分自身をあざけ笑う事しか出来なかった。