出会い

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 あまり喋ること自体が得意では無かった私は、警戒しながら距離を取ろうとしたが。  先に距離を詰められ弁当箱をマジマジと覗き込むと、体が触れ合う。  どういう訳か、クラクラとし警戒所では無く不思議な感覚に陥った。 「じゃあ、仕事終わりにまた会いましょう」 「…………………わかった」  勿論そんな気はなかったが、香りに何か細工でもしているのかと思うほどすんなりとそう答えた。  そのまま女性は立ち去ると、私は暫く頬けたまま椅子に座り続けた。  気がつけばうたた寝をしていたようで”はっ”とした瞬間に時計を覗くと休憩時間ももう終わりそうになっていた。  急いで戻ろうと立ち上がると、何時渡されたのかも解らなかったが、可愛らしいピンク色のレース模様をあしらった封筒が地面に落ちた。  とにかく戻らないといけなかった為、それをポケットに捻じ込むと急ぎ足で職場に戻った。
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