第1章

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《おめでとうございます♪ あなたは当社で記念すべき100万件目のメールに選ばれました。》  日曜の朝から何の冗談だ?   見たことの無いアドレスから突然送られてきたメールを見て、俺は誰か友人のイタズラだろうと思い、そのまま携帯を置いて二度寝をしようと布団に潜ると、また携帯がなる。 《立花 遠矢様には記念として、あなたの真実をお教え致します》 《あなたは本日、お亡くなりになります》 「はぁ? マジ誰だよこいつ」  余りにも下らないイタズラに携帯を布団に投げつけ、気分転換に外にでようと着替えている最中も携帯の着信音はなっていたが、それを無視して家からでた。 《それではあなたが亡くなる理由をお教えいたします、それは・・・当社にあなたへの殺人依頼が100万件に達したからでございます。  あなたがイジメてきた人、あなたが裏切ってきた人、そんな方々からその方達の家族、友人があなたが亡くなる事を願っていました。  そして昨日、あなたのご両親からの依頼を受け本日実行致します。  100万人からの真実の気持ち、どうぞ記念に知ってください。》  鳴り続ける着信は誰も止める事なく、携帯の着信が鳴りやんだのは立花 遠矢の葬式が終わり、 携帯の履歴に100万件目のメールが受信されてからだった。
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