とあるメール

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深夜。突然スマホからメールの着信を知らせる音がし私は目を覚ました。時計を見れば深夜の2時を指していて、こんな時間に誰だと憤りを感じる。 メールの送り主は友達の綾だった。昨日喧嘩して別れたままだったが、こんな時間にどうしたのだろうか。 今からそっちいくね 画面にはそんな一行だけが書かれている。今から?こんな夜中に来るだなんてなんて非常識なやつなのだろうか。 まぁ、ただの冗談だと思い私は布団を深く被り寝ようとした。 と、そこで今度は電話がかかってきた。なんなのだ、綾はこんな時間に何がしたいんだ。 「なに?こんな時間に非常識でしょ?来るなら明日にしてよ」 「何言ってんの?」 「て、楓?」 電話の送り主は綾だと思っていたが違った。また違う友人で綾とも仲のいい楓だった。楓は早寝早起きを心がけてる今時珍しい優等生だ。そんな楓がこんな時間に電話をかけてくるなんて何かあったに違いないと私は姿勢を正し、聞く態勢をつくった。 「あのね、その・・・。きっと、ううん。絶対驚くと思うけど落ち着いて聞いてね?」 「うん」 「綾がね、死んだって・・・。車に撥ねられて、意識不明で・・・。それでさっき息を引き取ったって・・・」 「は?」 綾が死んだ?ついさっき?意識不明?それはおかしいし矛盾してる。 だって綾は、綾は。 「私、さっき綾からメールきたけど」 「え?」 おかしい。一度メールを確認しようと楓との電話を切り、メールの画面を開いた。 「なに、これ・・・」 文字が文字化けしてて読めない状態になっていた。なにこれ、さっきまでは読めてたよね? そうしているうちにまたメールが着信した。 いま、うしろにいるよ そんなメールが届いた。 今、後ろにいるよ。 これは、なに? 後ろに、いる? 後ろから感じる筈のない人の気配を感じた。足元がなぜか冷えてくる。意味もなくガタガタと体が震えてくる。 「ねぇ」 耳元で囁く声。それと同時に異臭が臭ってくる。 「きたよ」 その日、1人の少女が部屋で謎の死を迎えたとニュースで放送された。
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