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ある村、青々とした芝の絨毯のある廃墟で落ち合ったとき、彼女は笑顔を造っていた。私はその笑顔が、彼女の酷く機嫌が悪い時の物だと知っていたので、時期が来たのだと悟った。彼女の歪んだ憂いを晴らすには、私の命が必要なのだ。
「ンフフ、もーいいや、ね?○○○。」
私は、ああ、と短く返事をした。声を出したのは、何時ぶりだろうか。暇潰しにではなく、切実に、彼女が私にソレを求める。
「アハハ…フフフ…」
愉快そうに嗤いながら、彼女は私の顔を削るように刃を下ろした。
私はすぐに×んだが、意識はあった。少し上の方から、彼女を見ているような錯覚があった。彼女にはそんな私が見えているようで、しっかりと目を合わせてつぶやいた。
「ウフフ…、見ていなよ。私の結末を。」
彼女の少しすっきりしたような言色を聞いて、私は何時ものように頷いた。
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