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雅史はまだ色々と言い訳を考えている。
何を言ったって無駄なことくらい、頭のいい彼なら分かっているはずなのに。
「今度ジュース奢ってくれれば、それで許してあげるから」
「ホントか?サンキュー」
ほら、そうやって簡単に笑う。
周りの何人かが頬を染めたこと、やっぱり気付いてないんだね。
気付いていたとしたらそれはそれで性格悪いけど。
「スミちゃん大変だねー」
「よし、ひさ君」
私をスミちゃん、と呼ぶのは彼だけ。
若林慶久君。雅史の高校からの親友で、私にもよくしてくれる明るい人だ。
振り返ると明るい金髪が目に入り、声の主が予想通りだったことが分かった。
雅史が特定の誰かと仲良くすることはなかったから、慶久君は凄く特別な存在だと思う。
慶久君も明るくて優しいから、それなりにモテる。
「マッシー、いい加減にしないとスミちゃん可哀想でしょ」
いつもこうやって味方してくれて、いい人だ。
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