第12章
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藤岡はそれから目的地に着くまで一言もしゃべらなかった。 車を降りるとすっかり外は暗くなっていた。 藤岡は何かあればすぐに連絡をください、と言い残し白いバンの中に戻ろうとしたが、引き返して栞に告げた。 「忘れていました。エステラ・リーには気を付けてください」 表情が変わらない顔で言われたので、一瞬誰のことかと思った。
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