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アルコールが入ってガイルはいつになく饒舌だった。
もともとアルコールに強くないのに飲みたがる。
俺は未成年だから飲みたい気持ちがまだ理解できない。
だけど、思ったことを素直に吐き出すことができるなら、飲んでみたい気がした。
…ガイルは知っているのだろうか。
いや、こんな話をしているのだから知らないだろう。
俺が同僚にまで『セカンド』と指差されていることを。
「俺は、人間だ。」
ポツリと、なぜかするりと口からこぼれた言葉にガイルは目を丸くしている。
俺自身も驚いた。俺は何故こんなことを言っているんだろうか。
解らなかった。
ガイルがおいで、というように手招きしている。
その手に引き寄せられるようにして近づいた俺の手をそっと握って言った。
「知ってるさ。ハルキは俺の息子だからな。」
手をひかれて床に座り込んだ俺をガイルは抱きしめてくれた。
セカンドとの戦闘でついた血や泥なんて気にすることなく、俺を抱きしめてくれた。
昔、俺がガイルにクローゼットで抱きしめてくれたときと同じように、温かくて優しかった。
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