第2章

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ガイルから受けた仕事を終え、体に付着した血と泥を落とすためにさっさと部屋に戻った時、オートロック式のドアがなぜか開いていた。 誰が開けたのかすぐに判ったが、なぜここに居るのかが気になる。 いつもならそいつが出ていくまで外に居ることを選ぶのだが、なんとなくドアを開けて入ってみることにした。 「俺がお前の部屋に居るって判ってて入ってくるたぁ、初めてじゃねぇか?明日は嵐だな。」 ドアを開けたとたんガイルのよく通る低音が聞こえ、そこに目を向けるとソファーにふんぞり返ってビールを飲んでいた。 「明日の天気は曇りだ。その前に不法侵入だ。総隊長のアンタが犯罪犯すなんてとんだお笑い草だな。そうだ、本部統括のルクルさんにアンタが不法侵入したと電話を入れるべきだった。」 俺が部屋に取り付けてある電話へ近寄ると、ガイルは真っ青になり慌ててそれを止めた。
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