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当たり前だ。
そうでないと仕事が始まらないし終わらない。
俺は眉をひそめて頷いた。
「あれに、赤ペンで『人にあまり見られないようにしろ』って書いてあったろ?」
ああ、それか。
俺はリクに渡されたあの封筒の中身を思い出す。
あの汚い字はそう書いていたのか、今わかった。
習字を習ったほうがいいと言おうか悩んだが、今はそんな雰囲気ではない。
しかし一体なんだというのか。
今回は以前よりもあまり人に見られてはいない。
だから大丈夫だと思っていたが、そうでなかったらしい。
「見られてたのを通報された、ってことか。」
俺が前に注意を受けた内容を一つ一つ思い出し、そのうちの一つをくちに出すとガイルは大きくうなずいた。
「そういうことだ。前髪上げなければこんなことにはならないんだけどなぁ…」
それは困る。
俺の前髪は長く、目がすっかり全部隠れてしまうほどだ。
だから前髪をあげておけば前が見やすいし、なによりセカンドが寄ってくる。
仕事をしているときだけは実に便利なのだ。
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