第1章

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世界をつくったのはだれだろう 世界の保有者はだれだろう 「ねー聞いてる?」 「聞いてる聞いてる」 白ワイン片手に横目で睨みつけてくるのは高校の同級生。 再会したのは社会に出てから、経緯は忘れたが、 お互いの酒好きもあって、こうやって飲むようになった。 そして、彼氏と別れたようだ。 「やっぱり顔イイやつ、イヤなやつ!」 両手で頬を思いっきり挟んでは戻しを繰り返している。 正面に座っていたら、多分吹き出してただろうから、 こういうとき横並びの席は助かる。 「あーあぁ、化粧落ちるから」 「化粧なんて肌荒れるだけー!」 「すっぴんでいたいの?」 「ん~全女子に化粧禁止令だそう!=資源節約!」 予想外のところからの資源確保宣言に笑わされる。 彼女は突拍子もないことをいいだすから愉快。 「なぜ笑う!」 「いやっ、ふふっいいキャラだよ」 「どういうキャラよー!」 「愉快で飽きないキャラ」 「そういう設定はしてませんー」 あー怒った怒った。不貞腐れてる。 「で、そのヒトかっこよかったんだ?」 「んー顔は好きな顔だったー」 「もっと落ち込むと思ってた」
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