マリッジブルー

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私、小宮藍(こみやあい)と柴崎、 そして、柴崎の婚約者でもある大塚美紅(おおつかみく)は職場の同期だ。 その他5人いるメンバーの中でも私と柴崎は特に気が合って、 仕事終わりに2人で飲みに行く事も少なくなかった。 私の部屋で飲み明かした事だってある。 とは言え、 色っぽい関係になった事は一度もないし、 そんなムードなったことすら一切ない。 当然だ。 酒臭い息をまき散らしながら 平気で下ネタ吐く女との同衾など、 私が男だったとしても 出来れば遠慮したいランキング上位に入るだろう。 「今度さ、時間ある時でいいから、 あいつの事誘ってくんない? 小宮と話でもしたら、 美紅もいい息抜きになるだろうしさ。頼むよ」 そう言えば美紅とは、 3ヶ月前に彼女が寿退職して以来1度も会っていなかった。 この機会にゆっくり会う時間を作るのもいいかもしれない。 「分かった。今度、同期の女子メンバーで 女子会でも開く事にするわ」 「サンキュー。助かる」 ……と、感謝されたものの、そんな約束の事なんか 私はその後の深酒のせいで綺麗さっぱり忘れ去っていた。
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