小説

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勇也くんの次は、友香? なんかあるんじゃないの、これ。 ねえ、知ってる?あいつの親父ってさ・・・。 2日間寝込み、3日後に登校すると、みんなの様子が何か違った。 「おはよう、由利」 「あ・・・おはよ・・・」 そう小さく言って、由利は廊下へ出ていった。何か空気が重苦しい。私は自分の机へ向かう。それに近づくごとに、異変に気付いた。 『人殺し』 笑い声さえも聞こえない、鋭い視線を感じた。俺たちから勇也を奪ったな。友香も殺したな。身内にまで手をかけた。ツギハ、ダレダ? 気分が悪くなって、教室を飛び出した。 違う!私じゃない! 違う違う違う違う違う!! 朝食べた少しのご飯も、胃液も、全て吐き出した。だんだんと目の前がぼやけて、気が遠くなる――。
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