第4話 世界

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オレは土産のミルフィーユを皿に乗せ、冷蔵庫からペプシNEXをグラスに注いで差し出す。 聞きたいことは山ほどあった。 ゆっくり食べながら話そうじゃないか。 オレはこれまでのいきさつを、かいつまんで語った。 あいつの失踪。 高級マンションに残っていた、パソコンとサルモドキ。 カラスを食い、フレンチブルドッグを食い、猫も食った。 オレがどんな思いでブルドッグの頭を海に沈めたのかも。 「ラバナスは頭を食べないってことも知らないのか? 本当に、無知なんだな」 梅田さんはペプシを一気にあおり、空のグラスを差し出した。 もう一杯欲しいらしい。 オレは面倒くさいので、テーブルの上にペットボトルごと置いた。 好きなだけ飲んでくれ。 「最近、毛が生えてきやがって。四つ足で歩いて、うなり声まであげるんだ。イヌみたいに」 「それは、ジュビリー号を食べたからだよ!」 オッサンはオレに凄んでみせる。 いやいや、闘いをけしかけてきたのは、あんたのほうじゃないか。
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