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◇◇◇
待ち合わせた公園のクリスマスツリーの前に、ひまりは10分前に着いてしまった。
杏汰からもらったネックレスに触れて、ゆっくりと冬の匂いを取り込むように息を吸った。
「あれ?もう来てたの?」
少しすると伊月もやってきて、待ち合わせの時間より早く来てしまったことに、照れたように笑った。
「雪が積もってたから、少し早く出たの」
「俺も。こんなに積もるとは思ってなかったからさ。寒いから、とりあえずあの店に入ってミルクティーでも飲む?」
通り沿いにあるカフェに向かう間、ひまりは伊月のコートの端をつまんで歩く。
最初は気づいていない様子の伊月も、引っ張られている感覚に振り向き、ひまりの手を取ってコートのポケットに一緒に入れ、再び歩き出した。
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