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 任された仕事を終えて、足早に寒空の下を歩いていると、最寄駅の改札を通る伊月の背中を見つけて、ひまりは思わず立ち止まってしまった。 「七瀬くんの出方を待ってるだけじゃ、ダメって分かってるんでしょ?!」  真帆に思い切り背中を押されて、つまずきそうになりながらも歩き始めたひまりは、振り返って真帆と見つめ合う。 「また明日ね!」  真帆の言葉に、ひまりは手を振ってから駆け出した。 (待って、待って!乗りますっ!!!)  明日だってあるのに、どうしても今日伝えたい。ちゃんと、伊月のことが好きだって、信じてるからって伝えたくて―― 「ひまりちゃん?!」  久しぶりに猛ダッシュしたひまりは、発車のベルが鳴っている電車に乗り込むと、息を整えながら伊月と向かい合った。
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