+*筒井筒*+

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+*筒井筒*+

何の飾りもない笑顔に 素のままの自分で笑った ともに刻む時の中で “ともに刻む時”は当たり前になっていた 眩しい太陽の下 真っ黒になって転げ回った 走って走って 笑って笑って 時代の波が どんな形をしていようとも その形を理解していなかった 万歳 万歳…… 万歳 万歳…… 高らかに上げられる無数の手に合わせ 意味もわからず二人で手を上げる 我が国の旗が幾重にも揺れ 風の中を泳いでいる 万歳 万歳…… 万歳 万歳…… 響きこだまする中で 意味もわからず二人で手を上げる 中心に立つ彼の人は ただ 顔を引き締め礼をする 凛とした桜の花のような彼の人は 眩しく輝いているように見えた 何が万歳なのか 真の意味などわかるはずもなく 幼き二人は その姿を羨望の眼差しで見上げ 眩しい彼の人に手を上げる 万歳 万歳…… 万歳 万歳…… 異様なまでに高揚した空気が 真の言葉を奪い取る 万歳 万歳…… 万歳 万歳…… 幼き二人は手を上げる 涙を流す人がいるとも 知るはずもなし
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