深夜の正丸峠

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何年前のことだろうか 今は止めてしまったが 僕は自動車の改造ショップをしていた 経営はそこそこで、生活に苦はなかった 結構走り屋の人達がパーツを買いに来たよ 店が埼玉でね 近くに正丸峠と言う峠が有ったんだ 良く走り屋達が走ってたけど この正丸峠は昼でも辺りが薄暗く、道が悪く、狭い 更に至るヵ所のガードレールが錆びて落ちていた 当然事故は多かったし 死亡事故も日常茶飯事だった 良く店に来てくれた今は亡き高校時代からの友人も走り屋で、やっぱり正丸峠がホームコースだけど 何度も幽霊を見たと言っていた 今回は俺に起きた恐怖の出来事を聞いていただきたい その日はいつものように残業をしていた 最近何故か友人が店に来てくれないなぁ~ とか考えながら 時刻は2時位だったかな? 突然ケータイが鳴ったんだ 見てみると最近店に顔を出さない友人から メールの内容はこんな感じだった 題名 困った 本文 困った…こんな時間に正丸で事故っちまった レッカーしてくんね? と言う友人からのメールに 『良いよ』と返信した レッカー車で移動中 メールで『最近店に来なかったな、どうした?』 と送ったら 『仕事が忙しかったんだ』 と帰ってきたので 何か良からぬ事に巻き込まれてるんじゃないか? って疑問が無くなり 『大変だな』 と送った 久々の友人とのメールは楽しかった だが… メールで指定された(第6コーナー)場所には車は無く、友人もいなかった 「結構早く来たのに別のレッカー使ったのかな?」 しかし峠を登る途中 レッカー車は愚か一般車にすらすれ違わなかった おかしいなぁと思いながら 残業が残っていた為 会社(ショップ)に戻る ついたのは2時20分頃 直ぐに友人へ 『別のレッカーで帰るなら連絡してよ』 とメールを打った しかし ケータイ会社からメールが来た 『現在このアドレスは存在しません』 え? 嘘だろ? この夜中 しかもこんな短時間で変えられる筈が無い 朝まで待ち 友人と親しかった走り屋の常連に話を聞いたら 「あぁ…あいつか、先月正丸の第6コーナーに突っ込んでな…即死だったそうだ」 冷や汗が流れ
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