第1章

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 「生きながら地獄流しとする」  カンカン!  声の主は、構わず話を終えてしまい。乾いた音が鳴るや、赤や青の肌をした鬼がやって来て、生徒達の髪を掴み、不気味な雰囲気の荒野に引き摺って行く。  急な事だろうが、当然彼等は口々に疑問を投げ掛ける。  「なんの冗談だよ! てかここは何処なんだ」  金壺眼で睨み赤鬼は答える。  「冗談ではない。ここは地獄の入り口だ」  他の生徒が「なんで地獄なんかに」と言ったら。  「貴様達は、現世で犯した罪を自覚しなしばかりか、ソレを目の当たりにしても笑い飛ばしたのだ。反省をする気のない者に閻魔大王様は情けをお掛けにならない。悔やむなら、笑ってはいけないと悔い改める機会を与えられながら不意にした己の愚かさを悔やめ!」  何の事か理解出来ないが、ただならぬ事態だから生徒達は必死で命乞いをするも、慈悲がかけられる事はなかった。  人間の体内には、現世での悪事を調査をする者が居ると言う。  メールはその者からの報告を受けてから出された閻魔大王からの召集令状で、ジョーとハリーの貼られてあったタブレットは、生前の罪を映し出す浄破璃の鏡にアクセスをしていたのだろう。
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