1話

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放課後。 「美咲、行こーぜ」 「康太君、ちゃんと勉強してよ!」 「分かりました」 んー。やっぱちょっと怒ってる。どーしたもんか・・・ 図書室で二人きりで勉強かぁ・・ 俺我慢できる自信ねぇ。 けどこれ以上怒らしたらヤバイし。ただ美咲とイチャイチャしたいだけなのにな。 美咲が図書室のドアを開ける。 「さすがテスト期間中、勉強してるやつ多いな」 とにかく美咲と二人で座れてあんまり人目に付かない場所・・・・ なかなか無いな。 「ここ座ろうか」 うわっ、むっちゃ人いる。 もしかしてわざと人多い場所選んだのかな・・・ こんなに人多かったら俺が何も出来ないと思ってんのか? もしそーだったら本当美咲って可愛い!! 「康太君私の前座る?」 「やだ。美咲の隣がいい。から俺はこ・こ」 ちょうど2つ席が空いてたから俺たちはそこに座った。 「美咲もっと俺の方に寄って」 「何で?大丈夫だよ」 「ダメだよ、美咲の隣に座ってる奴に手当たりそうだし、美咲の髪の甘い匂い嗅がれるかもしんねーだろ」 美咲の隣にメガネをかけた先輩らしき人が座って本を読んでいる。 俺の隣も男子だし・・・ 「ひゃっっ」 強引に椅子を動かす。美咲の椅子を俺の椅子にピッタリくっつけた。よし!これで大丈夫。 「さぁ勉強しようか」 「・・・・私本取って来るね」 「わかった。」 俺はテスト範囲でも見直すか。 今回のテストは英語が厳しいだろうな・・・いや、科学もやばそうだから・・・ そーいや美咲遅いな。見に行くか。静かに本棚に向かう。 「あれ。何処にいるか全然わかんねー」 しばらくウロウロ歩いた頃。 見つけた。こんな奥の方に居たなんて。 そぉーっと近づく。 「後ろ姿も色っぽいな・・・」 本を読むとき髪を耳にかける仕草がたまらなく好きだ。 「限界だな・・・・」
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