第2話

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俺はなんとなく嫌な予感がした。 だって校門にいるあれは何を隠そう菅くんなのだ。他にもいるけどやはり菅くんだけは他の不良とはオーラが違う。 昨日は眼鏡と帽子で顔を隠していたけど今日はいつもの調子に戻っていた。やっぱり学校での菅くんは怖い。 昨日の菅くんは何処へやらって感じで、目付きも鋭いしやはり不良仲間の前だと気も張ってるのかもしれない。 「校門通りたくないな」 「…裏使う?」 「うーん、いや大丈夫」 なんかそれじゃあ俺から友達になろうって言ったのに避けてるみたいだ。昨日の菅くんが偽りの姿だって思えないし、学校でも仲良くしたい。 今まで不良とは関わったことなんてないからどうすればいいかわかんないけど、まあなんとかなるよな。 そして早々に校門の前まで来てしまった。着いた瞬間、俺は菅くんと完全に目があった。 逸らすのは悪いと思って、出来る限り優しく笑って会釈する。ちょっと心臓に悪いけど、怒ったりしないよな? やっぱり学校の菅くんは別人みたいだから緊張するな。
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