第2話

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なんだかんだ怪しまれたけどなんとか誤魔化した。菅くんのメンツもあるから俺のファンなんて口が裂けてもいえない。 これからも多分チカには突かれるのだろう。チカって勘が鋭いから気付かれるのも時間の問題かもだけど。 「チカ、これ弁当」 「幸さん神」 「拝むな」 幸姉特製弁当に先ほどまで不機嫌だったチカもすぐに機嫌が直る。この見た目でめちゃくちゃ食うんだ。だから体育がある月、水は幸姉がチカ用に弁当を多く作ってくれる。 もちろんチカは自分で弁当を持ってきているから合計2つをペロリと食って、それでは止まらず購買でパンも買う。 ほんと意外なんだよな。 「僕は体育大嫌いだけどお弁当があるから頑張れるんだ」 「お前一年の時サボりすぎて単位ヤバかったからな」 「そうだっけ?」 「ああ、忘れたとは言わせんぞ。つか、お前は運動出来ないんじゃなくてやらないから厄介なんだよ」 「まあまあ、今は僕も心を入れ替えてることだし良しにしよう」 あーなんか無性に腹が立ったぞ。
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