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「お前ら何を言ってんだ?」
首を傾げる菅くん。
ダメだこの人、全く役に立たん。
「二人とも誤解!誤解してるから!」
なんとか菅くんの腕の中から抜け出して誤解を解こうと挑む。だってこのままだとカップル誕生しちまう。
俺だってまだ彼女さえ出来たことのないウブ男なんだ。勘弁してくれ。
「俺たちそういう関係じゃないんだ」
「じゃあどういう関係なの?」
「そ、それは……」
三国くんのその返しに俺は口を閉ざす。小説家とそのファンだと伝えてしまえばそんなラクな話はない。でも、それは言えない。
だからうまい言い訳が浮かばない。もうどうしたらいいんだよ。
「照れなくていいっすよ。良くんは山田くんを好きなんすよね?」
「…あ、当たり前だろ!つか、マジでてめえら帰れ!」
「ほーら、山田くんだってそうなんすよね?」
「だから違うって…っ、もう!菅くん、話をややこしくしないでよ」
「わ、わりい…」
ついつい声を荒げる俺でした。
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