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「て、ことでこれにサイン書け。いや、書いてくれ」
鞄から色紙を取り出した菅くんに俺は観念する。細かいこととやかく考えるのはやめよう。
俺は色紙を受け取って慣れないサインを書く。菅くんの視線を浴びながら書き終わったそれを手渡すとなんか震えていた。
「あーやべえ、直筆サインだ」
「こんなの菅くんだけだよ」
「菅良平くんへって書いてある!やべえ、嬉しすぎて死ねる」
「あはは、菅くんってなんか可愛い」
「…ッ、なんだ可愛いって!ミミ子の方が一億倍は可愛いだろうが」
そういう可愛いじゃないんだけどね。
こんな俺なんかのサインで喜んでくれる人がいることを幸せだって思わないとバチが当たるよな。
それにしても菅くんのミミ子愛半端ないな。
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